ヨモギの香りたっぷりの草餅。
もち米とヨモギだけで作ります。
あんことも相性ばっちりで、お汁粉にしてもおいしいです。
奈良時代には、春の七草のひとつでもあるハハコグサをつきこんで草餅にしていたそうです。その後、一説によると「母と子を臼と杵でつくのは縁起が良くない」として、ヨモギをつきこむように変わっていったとか。
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草餅を作る準備
草餅の材料
・もち米 適量 (好みの量を用意します。餅つき機の説明書なども参考に)
・ヨモギ 適量 (もち米の体積の1/4~1/5が目安。ですが、アバウトでもわりと平気そうです。詳しくは記事の最後に)
(ヨモギを摘んできたときの世話も、記事の最後に簡単に書いています)
実家の冷凍庫から出てきたヨモギはこんな感じ。この記事ではこのヨモギを使う作り方を書きますが、市販の冷凍品やペーストを購入するのも良いでしょう。
・餅に付けるもの(もち取り粉、あんこ、きな粉など)
こちらを参考に、好みのものを準備ください。→ 餅に付けるもの~もち取り粉、きな粉、あんこ
草餅の道具
白餅の道具に加えて、ヨモギを別蒸しにするための道具も使います。
詳しくはこちら → 餅つきに使う道具一覧
前日の下ごしらえ
・もち米を1回分ずつ計って洗い、水に浸ける
(もち米の洗い方、詳しくはこちら→ もち米を洗う様子)
・ヨモギが冷凍保管品の場合は、室温または冷蔵庫に移して解凍する
草餅の作り方
もち米とヨモギを蒸す
まずは蒸し器にお湯の準備。もち米用とヨモギ用、ふたつの蒸し器を使います。
もち米
もち米は、ザルに上げて水を切ります。
蒸し始める30分ほど前に上げておきます。
大きい方の蒸し器に蒸し布を敷いて、水の切れたもち米を入れます。
蒸気が上がってから、初回は30分弱、2回目以降は20分ほどで蒸し上がります。(1升5合ほどの場合。少量だともっと短そう)
食べてみて芯がなければOKです。
ヨモギ
ヨモギは、手でほぐせる程度までほどけていれば、多少凍ったままでシャリシャリしていても平気です。
絞らず、包丁で粗く切り、もち米とは別に10分ほど蒸します。
粗く切るのは、餅つき機の羽根に絡まらないため。
別蒸しにするのは、火の通しすぎにならないように、とのことです。
実家では、もち米の蒸気が上がって10分ほど経ったら、ヨモギを蒸し始めていました。
(草餅は2臼目より後なので、こうするともち米と同時に蒸し上がります)
10分というのは、1升5合のもち米に対応する、たっぷりのヨモギを蒸す時間です。少なければ7~8分程度で良い気がします。
餅つき機でつく
蒸し上がったもち米を餅つき機に投入。餅つき機まで距離がある場合は、ボウルなどに入れて持ってくると安全に運べます。
もち米をしゃもじでほぐしたら、上にヨモギを乗せ、ヨモギも軽くほぐしてやります。
水を入れたボウルと、しゃもじと箸を、餅つき機の横に準備しておくと良いです。
スイッチを入れると、ヨモギがもち米の下にだんだん吸い込まれて混ざっていきます。
ヨモギが羽根に絡まるのが心配な場合は、箸やしゃもじを使って、一気に吸い込まれないように押さえてやると良いです。
ヨモギの水分により、柔らかい餅に仕上がるので、水を足す必要はないでしょう。
10~12分ほどで、全体的になめらかになったら、つき上がりです。
つき上がる前に、作業台にもち取り粉をたっぷりまぶしておきます。
水を使って丸めるだけの場合は、餅を出す皿などを用意し、水で濡らしておきましょう。手を濡らす水も忘れず、ボウルなどに用意を。
つき上がったら、餅つき機から臼部分を外し、
逆さに置くと、餅が自重ではがれ落ちてきます。
餅を出せたら、埋まっている羽根を掘り出してから、成形に移ります。
草餅を丸める/のす
水分が多いので非常に柔らかく、熱いです。
アツアツの状態で手に絡みつきますので、注意して扱ってください。
丸める場合は、水を付けてちぎり分けるのがおすすめです。
ちぎってから、あんこやきな粉、もち取り粉を付けます。
参考→ 餅の丸め方、塊で分けるコツ、鏡餅のきれいな作り方
ちなみに、鏡餅のようなきれいな丸形には、成形しづらいと思います。(やわらかいので整えにくそうです)
のし餅にする場合は、2㎝程度の厚みにすると、食べごたえがあって良い感じです。
柔らかいので、油断すると予想外に薄くなってしまいます。ちょっと厚いかなってくらいでちょうど良いです。
草餅のしもちを切り分けるポイント
草餅は固まるのが遅いです。
午前に作ったとしても、できれば翌日まで待った方が切りやすいです。
また、断面が白系の餅よりも粘つきます。包丁にこびりついたら、別の包丁でこそげ落としてました。
切った餅の断面には、もち取り粉を忘れず付けましょう。
草餅の保管
切り餅やあんこもちは、我が家は冷蔵庫のチルド室に入れています。
カビさせずに保管でき、良い感じです。
参考 → 切り餅・鏡餅の保管と、日持ちの例
草餅Q&A
ヨモギの世話と保管の方法(ざっくり)
春先はヨモギ摘みの季節。
たくさん摘んできたら、洗ってサッとゆで、ザルに取って自然に冷まします。
冷めたらあまり絞らず、そのまま袋に詰めて冷凍。
絞りすぎると、香りや味わいなどの良い成分まで絞り出しちゃうから、と祖母は言います。
関連記事(管理人メインブログ)
ヨモギが摘めたので、ひとまず下ゆで→冷凍保存した話
ヨモギの分量について
実家の勘と経験でやってるやつを、自分なりに数字にしてみた経緯です。
結論としてはこのようになります↓
・もち米の体積の1/4~1/5が目安
・でも、アバウトでもわりと平気そう
実家で今回ヨモギを入れていた、銀色のボウル。
我が家にあるボウルから、同じくらいの大きさのものを探して満水容量を計ると、約1000mLでした。
ただし、写真のヨモギの量は、例年と比べてもかなりタップリです。目分量がちょっと突き抜けてます。
適量は、このボウルの5~6割くらいでしょうか。
もち米の体積も計算します。
1合=180mLであることから、もち米の体積は、1升5合=2700mL。
これの4分の1で675mL、5分の1だと540mL。
ボウルの体積と見比べて、ヨモギの量はまあこれくらいか、と思われます。
もち米とヨモギを合わせた様子を見ても、大きく外れていることはなさそうです。
生のヨモギの分量については、ゆでる前後の様子がかなり昔の記憶しかないんで、もはや何も言えない感じなんですが・・・
ひとつ言えるのは、うちの実家の草餅は、だいぶ濃いです。一方、市販の草餅の中には、かなり色の薄いものもあります。
ということは、アバウトな分量でも、意外と草餅らしく出来ちゃうんでないかと。たとえば5合の餅なら、両手いっぱいのヨモギがあれば、きっと風味は付くよ、みたいな。
って事で、気楽に混ぜてみてください・・・!
もち米とヨモギ、臼に入れる順番について
餅つき機に入れるとき「まずもち米→上にヨモギ」の順番にする理由は、羽根に絡まらないためです。
が、羽根が関係ない杵と臼の頃も、ヨモギを上にしていた記憶があります。
最初は軽く軽く杵を使って、ヨモギともち米をまぶし合わせ、一体化してきてから、杵を振り上げてペッタンしていた覚えがあります。
ヨモギが下になっているより、この方が混ざりやすいのだと思います。
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