餅をついて、その場で食べたりあんこをまぶしたりするには、小さくちぎる必要があります。
鏡餅を作るときも同様に、適度な大きさに分けてから丸めます。
そんなわけで、餅をちぎって丸める方法と、まん丸できれいな鏡餅を作る方法を紹介します。
コツをつかめば楽しい作業ですよ。
餅を塊で分けるのも、小さくちぎる時とコツは同じです。
餅の丸め方
一口大に、小さくちぎり分ける方法です。
つきたてを素手でちぎり分けるのが、一番やりやすいです。
ベタベタひっつかないように、餅取り粉または水をつけながら作業します。
熱いので気を付けて!
餅を丸める前に、水か粉を準備
基本的には、水を使うと間違いないです。この場合は、つき上がった餅を、水で濡らした大皿などに取ってからちぎるとやりやすいです。
(臼と杵を使っていた頃は、つき上がった臼から直接ちぎっていた記憶があります。この場合も水を付けてちぎります)
フィンガーボウルよろしく水を用意しておきます。
この水で、指先だけでなく手全体を濡らしつつ、ベシャベシャにならないよう水気を切りつつ作業します。
どんな餅でも水で作業できますが、特に水が向いているのはこんなときです。
・餅がやわらかい(水分が多い)
やわらかい餅だと、粉をつけてもつけても餅がどんどん広がって、台や手にくっついて大変です。
・あんこやきな粉をつけるとき
粉を付けない方が、なじみが良いと思います。
何も付けない場合でも、水でちぎってから餅取り粉をまぶす方法があります。
粉が良いのはこんな場合
・しっかり固めの餅を、何もつけずに仕上げる
餅の中でも固めなのは、白、ごんだ、豆(実家基準)。
特に豆餅は、塩味が付いていてそのまま食べるので、丸めるなら粉で取った方が、それだけで仕上がりになるので楽です。
ちなみに、粉は『餅取り粉と片栗粉を1:1で混ぜたもの』を、実家では使います。餅取り粉単独より、滑りが良いのでこうしているそうです。
餅のちぎり方、実践編
両手を使い、餅の塊から絞り出す感じで、ちぎる大きさを決めます。
親指と人差し指で輪っかを作っていくイメージで手を動かすと、やりやすいと思います。
決めた大きさの根元で、片手の親指と人差し指で輪っかをすぼめて細くしたら、そのまま絞り切ります。思い切ってギュッと。
または反対の手で、ねじったり勢い良く引いて、切ります。
水で取ったなら、あんこやきな粉や餅取り粉を全体にまぶし、形を整えます。
餅取り粉を使ったなら、断面にも粉をつけて、形を整えます。
ちなみに、粉や水がきちんと付いていれば、絞り切るときも、そこまで熱くないです。あまり付いていないと、餅が手にべったりくっついて熱いです。
また、反対の手で切る場合は、ゆっくり引いてしまうと、みよーんと伸びてしまってやりづらいです。特に柔らかい餅では伸びやすいです。
(乾いてしまったり、粉や水が付いた部分は、なかなか再度くっつけることはできないです)
引くなら勢いよく。またはねじり切るようにすると良いです。
餅を塊で分ける方法
のし餅用とあんこ餅用を分ける時や、場所が狭いので二つに分けてのしたい時など、餅をふたつやみっつの塊に分けたいこともあると思います。
この場合も、一口大にちぎる時と同じように、絞るような手の動かし方で行うとやりやすいです。
豆餅を分ける様子。
断面に粉を付けるときは、餅を動かすのは大変ですから、粉の方を掴んで持ってきて撒くとよいです。
鏡餅のきれいな丸め方
白餅を丸めて鏡餅を作る方法です。
広めの作業場を用意し、ちぎる役と丸める役で手分けすると良いです。
また、冷めて固まるまでそーっと置いておくために、おかがみ専用の休め場所を確保しておきましょう。移動できる台があればベストかもしれません。まな板とか。
餅に粉をはたいて、滑らかな面が出るように、大きさを決めてちぎります。
手の使い方は、上記の餅の丸め方と同じですが、滑らかな面を出すことを意識していきます。
断面は餅のおしりに回すように。
ちぎったら、断面が出ているお尻の部分に粉をつけて、丸め役に渡します。
(ちなみにプロがやると、この時点で餅はきれいな丸になっており、置いて頭を撫でるだけで立派な鏡餅になる・・・という噂です)
丸め役は、餅の滑らかな面を上にして台へ置いたら、脇の断面や溝をお尻の下へ押し込むように、表面を張るように、形を整えていきます。
皮が張ってこないうちに、手早くいきましょう!
小指のキワを意識しながら、餅の下部を押し込んでいきます。一方向に回すように、手を前後に動かしましょう。こうすると丸く整えやすいです。
写真は手遣いが控えめですが、餅を両手で捧げ持ってるように見えるほど、手を押し込んだりします。
餅取り粉に半分片栗粉を混ぜることで、滑りが良いのを一番実感するのがこの工程です。
形が整ったら、最後に手のひら全体で、平たくなるよう頭をおさえてやります。
きれいに出来たら、崩さないようにそっとすくって、またはスライドさせて、休め場所まで持っていきます。
自重で少し広がるので、間をあけて並べます。
この後、固まらないうちに触ったり移動したりすると、表面に派手にシワが入ります。直そうとしていじると、さらに悲惨なことになります。
固まるまで、そーっと冷ましてあげてください。
ちなみに、シワになった例がこちら。
広がってほっぺたくっつき合っちゃったのを、外して断面を整えた物だと思います。
そっと作業したつもりでも、こんなもんです。
シワになっても、2段の下側に重ねてあげれば、あんまりバレません。
おかがみが隣とくっついてしまった場合、完全に固まってから包丁で切って外すのが、一番綺麗に外せそうです。
しかし、飾る前のおかがみに包丁を入れるのは、賛否がありそうな気もします。
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