私の実家では、餅は主にのし餅にしています。
伸ばしておいて、冷めて固まったら切り分けます。
のし餅は「美味しく感じる厚み」というのが何となくあります。
刺身やカステラなどを切るときも、適度な厚みってありますが、同じような感覚です。
また、あとで切り分けたりお裾分けすることまで考えて伸ばすと、後が楽です。
と、いったことが、餅作りに慣れてきたら、だんだん意識できるようになります。
※豆餅の切り餅の作り方は特殊なので、最後に書きました。
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餅を伸ばす
のしもちの適度な厚みとは
のしもちの厚みは、1.5~2cmくらいが良い気がしています。
薄すぎると、乾燥しやすく、固くなりやすいです。
食べごたえにも欠けます。
のしもちを伸ばす大きさ
1升5合程度(杵と臼でつく場合の、およそ一回量)の感覚ですと、
一臼をそのまま、又は二つに分けて伸ばせば大きいのしもちが、
三つ以上に分けて伸ばせば小さいのしもちができます。
大体そんな感じです。
大きく/小さく伸ばすそれぞれの利点を解説します。
大きく伸ばす
餅を大きく伸ばすと、角の立ったきれいな形の餅をたくさん切り出せます。
差し上げる先が多くても、見栄えがします。
均一な厚みにするため、クッキーのようにのし棒で伸ばすのも良いです。(実家も昔使ってました)
ただしのし棒だと、うっかり伸ばしすぎてしまいやすいので気をつけましょう。
広い伸ばし場所が必要なことと、切る作業が多くなるのが欠点です。
小さく伸ばす
餅を小さく伸ばすと、取り回しやすく、手でも伸ばしやすいです。切るのも楽です。
そのまま箱に入れて、車に積んで持って帰ることもできます。
つまりお裾分けに便利です。(特に、餅つきを手伝ってそのまま帰ってしまう人がいるとき)
欠点は、フチの丸みの部分がたくさん出来ること。
美しい四角形の餅は、多くは切り出せないです。
のし餅の形を整える
伸ばすとき、四角っぽい形に整えておくと、切るときに当たりをつけやすいです。
型枠を使うのも良いかもしれません。(実家では使わないけれど)
のし餅を切る
続いて、のし餅を切るときのポイントです。
のし餅を切るタイミング
餅が柔らかいと包丁にくっついて切りにくいですし、時間が経ちすぎると固くて切れなくなるので、タイミングを見計らいます。
実家の餅つきでは、通常翌日の朝に切っていますが、一部は当日中に切ることもあります。詳しいタイミングは以下の通りです。
・白系の餅(白、豆)
午前に作ったら、夕方には切れます。
翌日でも大丈夫です。
・ごんだ餅(うるち米を混ぜた餅)
白系でもごんだ餅だけは、翌日まで置いておくと固くなりすぎて、普通の包丁だと手ごわいです。
逆に餅切り包丁があれば、翌日でもそんなに苦労なく切れます。
・栃餅、草餅
柔らかいので、当日中は切れない、と考えています。翌朝の仕事です。
特に草餅が手ごわくて、ヨモギが多いほど、包丁にべったりくっついて大変です。
当日なら夜になってから、大きな伸し餅を半分にするだけ、短冊状に切るところまで、など手加減して包丁を入れておくのは有りです。
のし餅切りのコツ:見本を作る
最初に、ものさし代わりの切り餅を一つ決めて、それを当てながら切っていくと、大きさが揃います。
写真は6×7cmくらいです。(私の手加減、ちょっと小さめ)
のし餅切りのコツ:短い方の幅を先に切り出す
長方形の切り餅を作る場合のコツです。
最初に細長く切るとき、長い幅の短冊を作るのではなく、短い幅の短冊を作ります。
すると、包丁を入れる回数が少なくて済み、ちょっと楽です。
のし餅切りのコツ:もち取り粉は適宜はたいて落とす
もち取り粉がたくさん付いていると、粉を食べているような食感になっちゃうので、餅同士を打ち合わせるなどして適宜落とします。
柔らかい餅は特に、粉がたっぷり付きやすいようです。
のし餅切りのコツ:切った断面にもち取り粉をつける
餅がべたべたくっついてしまうのを防ぐため、切った断面にもち取り粉を付けます。
柔らかい餅ではくっつきやすいです。
豆餅ののし餅の切り方
豆餅だけは、薄く伸ばしません。
塊のまま、形だけ整えて冷まします。
これをスライスしていくと、豆の断面が見えて、美味しそうな切り餅になります。
余談:餅切り包丁が便利
両側に柄が付いていて、刃先はわずかにカーブしている包丁です。
ごんだ餅のような固い餅も切りやすいです。
たくさん切っても手が痛くならず、感動的です。
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